「後悔などあろうはずがない」
「後悔などあろうはずがない」
イチロー選手の引退会見での言葉です。
凄く晴れやかで、心からファンへの感謝が溢れて出る言葉に聞こえました。
深いです。
マーリンズからの契約オプションが行使されず行き場所がなくなった2017年オフシーズン。神戸で自主トレをしながら
「神戸の球場で、ひっそりと終わるのかなあ」と思っていたと。
そこに声を掛けたのが古巣マリナーズ。
しかもその時に2019年3月20・21日の開幕シリーズまでの契約が交わされたことになる。
この契約を引き出してしまう凄さ。
しかもその後、5月に前代未聞の契約
「会長付特別補佐」
「5月にゲームに出られなくなる。あの時も(引退の)タイミングでおかしくないんですよね。でも、この春に向けてまだ可能性があると伝えられていたので」
これも開幕シリーズまでの契約があるからこそと、後から聞けば納得できます。
でも、
2017年のオフも、
2018年の5月も、
イチロー選手以外であれば間違いなく引退だと思います。
さて。
冒頭の
「後悔などあろうはずがない」
その一言からまえそのさんが感じたこと。
2019年シーズン。キャンプから結果を出せなかったイチロー選手。
28年間という長い、長いプロ野球人生で
14832回、打席に立ち、
世界で一番多く、4367本のヒットを積み重ねたきたイチローさん。
2019年は28年間で初めて無安打に終わりました。
この事実が深すぎるってこと。
イチローさんのヒットを打つ姿は全ての人にとって
となっていた。
それが
「非日常」
に変わった瞬間。
全てが出し尽くされた瞬間。
その時、何が起きたか。
アメリカ、メジャーリーグの選手でありながら、母国日本の舞台が用意され、
そこには、日付が変わろうとしているその時間まで全力で見守り、
試合が終わったあとも、全力で「イチロー」コールを叫ぶファンたち。
「イチローだから」
と片づけるのは簡単だけども、
「イチローだから」
と言われること自体が想像を絶する日々を継続してきた証。
そんな世界でたった一人の存在にだけに用意された舞台が
2019年3月21日の東京ドーム。
その日出張で群馬にいたまえそのさん。
何が何でも東京ドームに居るべきでした。
その瞬間に立ち会うことを選択しなかったこと、
「後悔なし。。。なんてあろうはずがない。。。」
世界にたった一人だけの、そんなトライアスリートになれたらいいですね。